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東京・吉祥寺:ROCK JOINT GB「遠藤賢司「不滅の男」第2弾!」
【出演】エンケンバンド(遠藤賢司 [Vo][G] / 湯川トーベン [B] / 石塚俊明 [Dr])


 
いつものように入念なリハーサル。久しぶりのバンド編成でのワンマンライブ、余程気合が入っているのか、開場予定時間が過ぎてもまだ地下のフロアから薄く会場外に響いている。
会場外には沢山の来場客で長い列が出来ている。予定より20分押しで開場。

客電が降りてBGMが掛かる。今回のBGMは来年1月11日発売のNEWアルバムからの新曲だと、後のMCで説明される。
上手からエンケンさんご登場。
久しぶりのオール・スタンディングの会場でバンド編成でのライブ。観客も興奮して、弾き語りのライブ時よりも声援が熱く、過激な程だ。

BGMの音量が下がりきらないうちに、愛器ヤマハFG-180・一郎を掻き鳴らして【満足できるかな】
今回は特にハーモニカ演奏に気合が入っている。
終盤ののこぎりで首を切る描写にまで珍しくハーモニカを使い、ギーコギーコギーコゴリゴリゴリっと、けたたましい音でより緊張感を表現した。


強烈なギロチンを喰らい完全にチューニングが狂ったギターを新しくヤマハの二郎に交換して、続いて新曲【心の奥まで抱きしめて】を披露。
9月10月のレコーディングが相当厳しいものとなったのだろう、二郎の表板には無惨にも生々しい傷跡が新たに刻まれていた。サウンドホールも痛々しく削られて、丸くなくなっている。
レコーディング中に歌い込まれ、完成された新曲に大きな歓声と拍手。
会場の反応に少し驚きながら「ありがとう」と応えるエンケンさん。


「今のは新曲です。今度のアルバムに入ります。エンケン&アイラブユーで録りました。
録った時頭の中にあったのは、郷ひろみでした」会場、笑。

「日本のあの辺の歌手はすごく上手いよ。皆さんもヴォーカルをやってみたら分かると思います。
外人より上手いです。本当です」


呟くように語りながら、指板をキュッキュッっと握りノイズスクラッチを生み出しながら最初は優しく、段々と激しく【ハローグッバイ】を演奏。


続いて普段の弾き語りライブではアンコールの前に演奏される【夜汽車のブルース】がライブ序盤で早くも登場。
一音一音が重たくも激しい豪速ストロークによって生み出されるサウンドに、吼えずには入られない!と、会場からも興奮した叫び声が多く飛び出した。



生ギターを下ろし、エレキギターはグレッチ・ホワイトファルコンに交換し立ち上がったエンケンさん。
ペグにプランプランと可愛らしく白い猫のマスコット二匹と紫のお守りが揺れている。

ローディーさんにマイクの位置を指示しながらサウンドチェック。そして重大発表。
「今度のアルバムのタイトルです。【ちゃんとやれ!えんけん!】です」


【ちゃんとやれ!えんけん!】
エレキの轟音で音響のバランスが良くないと歌詞が聴き取り難いが、今回はよく聴き取れる。
始終叫びっぱなし!ちゃんとやる!もはやパフォーマンスという言葉が当てはまらない、そのままの生き様を見せてくれる。


バンドメンバー紹介、トシさんトーベンさんのご登場!

エンケンさん黒グレッチに持ち替えて【東京ワッショイ】
今回は黒グレッチのペグにまでお守りが3個プラプラと付けてある。
勢い飛ばしすぎて危うい場面もありつつ、まるで古代より伝わる豪華絢爛一大絵巻を紐解くようにトシさんのドラムソロ~トーベンさんのベースソロへと展開していく。
それぞれソロ演奏中は盛り上がっていた会場内は静まり返り、固唾を呑んで見守っている。
エンケンさんはステ-ジ中央でじっと仁王立ち。瞳を閉じて精神を集中させている。
ついにギターを弾き始めたエンケンさん!それからはもうワッショイの嵐!!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
ワッショイ!
息継ぎ無しで酸欠寸前限界ギリギリまで叫び続ける!



MCを挟んで休むことなく【男のブルース】


「エンケン!」という女性ファンの声援に、エンケンさんは嬉しそうに目の色を変え無言で応えて会場の笑いを誘う。
でもまたすぐに、いつもの真剣な厳しい表情に変わって 【外は雨だよ】
エンケンさん違うキーのハーモニカを間違ってセットしてしまったが、演奏は中断されることなく無事に途中で交換。
今回のライブも、外は雨。エンケンライブの降水確率は本当に高い。
会場内の雨に濡れた衣類の獣っぽい匂いや、興奮した汗の匂いと音楽が交じり合って、より情景を鮮明に浮かび上がる。



「喋らずにやると、トシとトーベンがひっくり返ってしまうので、休憩しながらやります。」といつものメモを片手にMC。

最近のブログについて、最近撮った写真のこと「家の庭で撮った。助平で良い柘榴」
http://ameblo.jp/enken1947/day-20111028.html



「伊豆のスタジオでかぶきという猫がいて、そこで録音をしたりトラックダウンしたりして、かぶきがスタジオの中にとことこ歩いて入ってきては隣で寝たりして、すごく良い日々でした。
猫がスタジオにいるというのはすごく大きいなあと思いました。
疲れた時にみんながかぶきの頭を撫でたり。
調子に乗ったかぶきはミキサーの上に乗ってコラコラって怒られたり。すごく可愛い奴です。
君にふにゃふにゃの時からだから3年くらいの付き合いになるんだけど、会う度に好きになる。

いつもかぶきはみんなが帰っちゃうなって分かる時は、いつも後ろを向いて「おーい、かぶき帰るよ」って声を掛けたらスタスタスタって黙って地平線の彼方に去っていくのです。
「もう行っちゃうんだ・・・いいんだよ・・・いいんだよ・・・いいんだよ・・・・・・」ってエコーを残しながら帰っていくのです。
寂しいからそうしてるんだなって、今回で分かりました」



斉藤図書之介くんがもう14年もホームページの管理をしてくれてて。
そのお礼とおめでとうございます!と、かぶきの写真を載せましたので是非見て下さい」http://ameblo.jp/enken1947/day-20110930.html



「と、いうわけで神無月のレコードが・・・」と何の脈絡も無く言い出して思わずずっこけるトーベンさん。
ト 「突然振らないで!」
遠 「トーベンが言ってくれって言ったんじゃないの?!」
ト 「言ってないよ!」


過去にトーベンさんが在籍していたバンド・神無月のCDが新しくディスクユニオンから発売されたというお話。
http://diskunion.net/jp/ct/detail/IND6907
発売後一時は細野晴臣さんを抑えて1週間だけランキング一位に輝いた!というトーベンさんに、
遠 「駄目だね!俺を抑えなきゃ!」
ト 「エンケンCD出してないじゃん!」


トシさんのダダダダダ・・・というドラムロールをバックにトーベンさんの告知
ト 「1973年に神無月というバンドでデビューしたんですけど、その音源が無かったんですけど、
   この度ディスクユニオンで出して頂きまして、遠藤先生の大推薦に寄りまして!
   遠藤先生のご推薦が無ければ!この話は実現しなかったというワケです!
   すべて遠藤先生のおかげです!」

遠 「印税は一切関係ありません!!」
ト 「一銭もあげません!!」
遠 「そういえばレコード一枚送ってきただけだよね~」


「でも真面目な話、何で推薦したかってとても良いレコードだから。
こりゃすごいなって四人囃子の【空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ】とかあの辺の曲はすごい好きで、向こうの曲ぽいなという感じなんですが。
神無月は僕の想像の絵柄としては炬燵があってミニスカートの女の子がそこにいて、平凡パンチがあって、蜜柑とお餅なんかがあって、皆でその中で演奏しているという感じで。

僕はある意味日本のプログレだと思ってコレ良いよ~って、その時遊びに来たディスクユニオンの人に薦めて「コレは良いですね~」って結果的にその人が出してくれたんですけど。

神無月とても良いです。勿論四人囃子も良いけど、僕は四人囃子と神無月同じように並べてほしいと思います。
はっぴえんどと四人囃子を足したのが神無月だと思っています。
こういう良い音が消えちゃうのはマズいと思った」

ト 「すぐ消えちゃいました・・・」
遠 「皆何やってんの」
ト 「一般人。見事に社会人として復帰しました。私だけが未だにこんなことをしています」
遠 「ピンク・フロイドが来たら前座でやるように俺が話をつけとくから!(笑)」



「さっきイントロで僕の出の音楽として使ったのが、前は【帰ってきたけんちゃん!】というタイトルだったのですが、聴いてるうちに【エンケンがやってくる!】の方が良いなあと思ったのでタイトルを変えました。

山本恭司くんがリードを弾いて僕がカッティングをして、ワイルド・フラッグというハードロックのバンドが一緒にやってくれて。
さっきドラムのEIJIくんが来てくれて、そのまま2曲ぐらいしてくれて「近くでコンサートがあるからすいません」って帰っていきました」

 

「年と共に僕はハードロックと・・・あとピアノ曲が2曲入っています。
【もうちょっとだけ頑張ってみよう】という震災の3月14日に作った曲をピアノでやって。それにみいこという野良猫が登場します。

「放射能が来たらしい」って聞いてああもう終わりだなって思って見たらみいこのお腹が大きくて・・・ああ、悪いことしたなあって思って。そういうことも含めて作った。
そしたら郵便屋さんが来て、その辺でおばさんが話してる声とか全部良い音に聞こえて、ご飯を食べてる音とかみんな良い音だなって思って。

この曲が一番長くて、9分ちょっとあります」
会場からは「うわぁ~・・・っ」と、エンケン今回もやってくれちゃったな!という感じの半ば呆れながらも期待を込めた嬉しい悲鳴、のような反応があちこちから。

 

「あと【夢よ叫べ】を山本恭司くんの物凄い、バリバリの泣けるリードギターと一緒にやりました。これも期待してて下さい。
山本恭司くんは矢沢栄吉のバックで出た、ということなんで少しの手がかりを元に、今に紅白に出ます!」
オヤクソクでも、おお~!!と盛り上がる会場。

 

「紅白も大変みたいだね。なんでこんな人が出てるのかなとも思ったり・・・プロダクションの力だけで出てるような・・・
昔が良かったとは別に思わないけど、昔の人はちゃんと実力で裸の声の一本で勝負してたから納得できたんだけど、今はなんか違うなあと思いましたが・・・アキバ(AKB48のこと)が頑張ってて嬉しいなと思いました。」

「初めはすごく嫌いだったんだけど、見てるうちにああなんかこの人たちは、勿論一生懸命なのは当然なんだけど、その辺にいる女の子たちが頑張ってて希望を与えてくれるんだなあと思いました。
別にレコードは買わないけど。そういう曲があっても良いなあと思いました」



「あと、ピアノ曲で【美しい人】っていうのが最後に入っています。
何しろハードロックとピアノ曲だと思って下さい。
この三人は年と共に、ジロー・ラモなんて関係無い、極悪オヤジになりますのでどうぞよろしく。モーターヘッドのレミーには負けたくない。レミー大好きだよ」


「ではアルバムの中から、このバンドで収録した曲をきっちりやります。
【ブルースに哭く】と【俺が死んだ時】というのをやります。
【俺が死んだ時】というのは、色んな人が、福島の原子炉の中で働いている人とか、色々いるし。
他にも皆一人一人が必死で働いていて、男も女もそうだけど、「私が死んだ時、私の価値が分かるのよ!」って歌にしてみました。
俺もそう思ってます。俺が死んだ時、俺の価値が分かるんだよ!
俺の遺影を見た時「コイツちゃんとやってたよ」って、それが俺の勲章だと思ってやりました。
トシとトーベンと、あと鈴木茂と山本恭司とか、あとミチロウにも。
みんなちゃんとやってる奴に、この曲を捧げました」


【ブルースに哭く】と【俺が死んだ時】を2曲続けて演奏。



ハーモニカを変えながら「地デジになって・・・」と語りだしたが、何故か次の言葉がなかなか出てこないエンケンさん。手元のメモを見ながら
「・・・イヤ~何喋ろうかなあ?コレ見たら言うことなくなっちゃって・・・」と苦笑い。

「地デジになって、録画できないんだね。今までのヤツが。ひどいね。やっと買いました。
もう二度とテレビなんて見ないと思ってました。人間何てそんなモンだね。

3月11日からず~っとテレビなんか見なくて。もう絶対見ないんだろうなって新聞も見なくて。でも最近また見るようになった。
きっかけはミチロウの福島の番組を見て。絶対来て【不滅の男】を歌ってくれって。初めは凄く悩んで。行ってよかったなって。このままずっと閉じこもってるのは良くないなって。」



「最近テレビで面白いのはクドカンの『11人いる!』です。
僕はやっぱりお笑いが好きだなって思います。不条理劇とかを調子に乗ってやってる人はすごく嫌いです。
不条理じゃなくて、ちゃんと楽しませてくれよ。
別に笑わせなくてもいいから、ちゃんと楽しませてくれるのが、本当の演劇だし、音楽だと思っています」


「だから僕は好きで猫踊りをやります。
自分が楽しいために、自分でどこか楽しかったなって思いたいからやりたいんだと思います。
自分がやりたいことを全部やろうと思います」




「暗くて、ハーモニカを間違ってごめんなさい。目はよく見えるんですけどね。
相変わらず2.0だから。老眼鏡もナシにまったくよく見えます」
会場後ろの方のお客さん「へえぇ~!すご~い!」と信じてる方いらっしゃいましたけど、エンケンさん実はコッソリとマイクから離れて「また嘘ついちゃった。へへへ」と言っておられましたので信じないように(笑)



【君にふにゃふにゃ】に続いて【踊ろよベイビー】
にゃあにゃあ叫び、猫踊りを披露するエンケンさん!
ハロウィンの夜、化け猫が現れた?!と思っていたのですが、特にハロウィンの日にライブをやることは全く意識されておられぬようでしたが・・・。
エンケンさんに続いて、なんとトーベンさんまで猫踊りを!音出しを任されたトシさんのドラムが激しくなる!



女性ファンからの声援多数。「エンケンさん可愛い!」と言われてとても嬉しかったのか「もっと言って!」と催促(笑)可愛い、可愛いと言われてまた「にゃあ!」と猫化するエンケンさん。
でもまたすぐに真剣な表情に戻って【不滅の男】


「湯川トーベンで-す!」
「石塚俊明でーす!!」
「遠からん者は音にも聞け 
近くば寄って目にも見よ 我こそは千代に八千代に我が世の男
姓は遠藤 名は賢司 人呼んで天下御免の純音楽家 エンケンなるぞ!
してある時もこの時も不滅の男!!」

曲終盤に名乗りを上げ、まず下手側から観客に向かって指を三本ビシっと立ててのワッショイサインを翳して、上手側、中央と四股踏みをどどん!とキメた!!


ステージ暗転、メンバー退場。

会場拍手喝采収まらず、再度メンバー登場。


「今日も来てくれてありがとう。いつかまたここでやるので必ず来て下さい。

伊豆スタジオのことを話しましたが、最終のトラックダウンをしていたら、金子章平というカレーライスのディレクターをしてくれた人が死んじゃったって知りました。
体の調子が悪かったのにいっつも来てくれて「けんちゃん頑張ってるね!」って言ってくれて、とても良いヤツでした。
嘆きのウクレレというアルバムを、金子章平がディレクターやってくれて。
金子章平が言うことには、俺のアルバムを作りたいから、ディレクターになったからポリドールに来てくれって。
URCからポリドールに移って満足できるかなっていうアルバムを出した。

とても良い奴で、僕は2つ上の兄貴だと思ってました。兄貴だと言ったのは最近の、2年くらい前からですけど。
僕も年ですから、2つくらい年上の人が頑張ってると良いな、と思ってました。

四畳半ロックも久しぶりに彼を呼んで、あと北島さんという満足できるかなのミキサーの人も呼んで、新宿のレコーディングスタジオでやりました。
最近はバタバタと色んな人が死んだり怪我をしたり、倒れたりして、皆頑張ってやってます。とりあえず。

金子章平に捧げるって言ったら失礼なんで、皆さんに捧げます」


【猫と僕と君】
嘆きのウクレレからの名曲!エンケンさんの呟くような静かな歌唱がとても温かい。
トーベンさんのアコースティックベースと、トシさんのドラムも優しくリズムを響かせる。
「今、こんなに深いドラムとベースの音を出す人はいません」とメンバーを改めて紹介。



「もっと皆、日本の良い音に自信を持ちましょう」と独特の溜めのあるアルペジオ【夢よ叫べ】
ミラーボールよりもキラキラに輝いた瞳で、観客一人一人と目を合わせながら熱唱。
ラスト、懇親の力を込めて肺活量を限界まで駆使しての絶叫大回転は、マイク前をゆ~っっくりと、普段の2回転分くらいの時間を掛けてぐる~りと1回転!


歌い終り目を閉じて深く深く息を吐きながらギターを下ろし、観客の喝采を一身に浴び、全身を震わせて叫びながら大見栄を切るエンケン!
大盛り上がりでライブは終了!名残惜しい拍手がいつまでも会場に鳴り響いた。
 





















































































 

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