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■4月14日(木)  吉祥寺:STAR PINE'S CAFE  「遠藤賢司「純音楽の友」第9弾!~柘榴と黒苺~」    
 【出演】遠藤賢司 
【ゲスト】コシミハル

震災の影響か、いつもより観客が少なめの会場。
開演前にスターパインズカフェのスタッフさんから「ライブ途中で余震があれば、会場側の判断でライブを中断する可能性有り・・・」という内容の前説。
だいたい予定通りの時間になり客電がゆっくりと降り、エンケンさんのご登場!

静かに「今日は来てくれて、ありがとう」 と呟くように言い、ガガンと強力なストロークを響かせる。
冒頭から激しい【史上最長寿のロックンローラー】
(長いイントロダクションだな、と思っていたら冒頭は【帰ってきたけんちゃん】だったようだ)
笑い声やら叫び声やら花火の爆発音やら色んな音が飛び出して、ステージにエンケン一人だけしかいないことが嘘のような音圧。
今回の会場は音の反響が良いので、「たまや~!」と叫びギターを揺らして、音の波紋を作り出した。


続けて【夜汽車のブルース】
だいたいアンコール前にやることが多いのに、この二曲だけでライブ終わるんじゃないか?と思わされてしまう程の熱量を放ちながら夜汽車は、全速力で目の前を駆け抜けて行った。


「皆の耳が元気なうちに、宣伝していきます」と告知を挟んで、
「今日はコシミハルちゃんと『石榴と黒苺』
好きな食べ物を聞いたら、僕が石榴でミハルちゃんが黒苺と。なのでそんなタイトルになりました」


「僕は今、第三次世界大戦の真っ最中だと思ってます。
僕は全く、大文字の活字が印刷された新聞を見ていません。
前はお昼くらいに起きて新聞を読んで、夕刊を見て、寝るのが好きだったんですけど、今は恐くて見れません。
テレビはだいたい映画しか見てません。
たまにニュースが映るんだけど、もうどうしようもないなあと思ってます。
多分、新聞も取る人少なくなるかもしれないね。
近所のニンニク煎餅を作ってるおばあちゃんが、もう50回くらい行ってるのにいつ行っても俺の顔を忘れてるんだけど…「いつもありがとう」って言ってるけど、どこか目が遠いんだよね。
忘れてるんだなあ、俺とそっくりだって思って。
その人も泣きそうな顔で、新聞が恐くて見れないよって。
早く収まってくれたら良いなぁと思ってます。
でも近所の定食屋に行ったら、ニュースをガンガン流してて、うわぁっ来るンじゃなかったなあって思ったりして。」


「地震の直後に思ったんだけど、あんまり言いたくないんですが、福島のことがどうのこうのという話は。
自衛隊が出てきて災害救助隊が来て、僕はそれは良いことだと思ってます。
前から思ってますが、自衛隊はどう見ても軍隊だから、きちんと明文化した方が良いと思ってます。
どう見たってガキじゃねえんだから、大人が銃器持ってたら軍隊に決まってるだろ。
突然何かが起こるんだよって思ったんだけど、自衛隊は軍隊だって思ってて、「こうなったらこうなる」って、こういう正しい銃器の使い方をするって決めないと僕はちょっと恐いなって思います。
中途半端に自衛隊って名前でやってて、隊員さん達がかわいそうだと思う。

俺は音楽家なんだよ。音楽家だかなんだか分からなかったら、俺自身がそんな姿勢で音楽をやるのは嫌だから、自衛隊は軍隊だって言われたら、その方が自覚を持って動けるし、いざとなった時に闇雲に国民に向かって発砲するなって思った。
それを一番はっきりしておかないとな、と思いました」


「あと、やたらと『神の通り道、試しの道』だとか『国を創る為の道』だとかいう人がいなくて、良い国だなぁと僕は思います。
八百万の神があちこち生きてるから。
アメリカの映画見てたら、神様って言葉が沢山出てくるんだよね。神様神様って、神様のおかげで中東戦争に行ったりするんだよね。酷いよね。神様って言葉は、僕は嫌だなあって思いました。
日本は人災と天災を分けてて、そこは良い国だなぁと思いました。これからもそうであってほしいな」


「近所でトイレットペーパーを買ったら、謎の10円という話が。
トイレットペーパーを買おうとして、ひとつじゃ足りないなと思ったから二つ目を買おうとしたら、二つ目からは10円を取りますって。
未だにその10円が、なんだったんだろうなぁって。
僕は別に買い占めしたって良いと思う。
なんで買い占めしちゃいけないんだって思う。
赤ちゃんがいる家とか、オシメを買い占めちゃうよね。人間だものね。
なんか理路整然と、道徳ぶって動いてるよりも、そっちの方が好きだな。最後の一個の水を争うとは思わないけど、いざとなったらそういうことは必要だと思う。
自分の親とか、子どもがいたら必死になると思うよ。
たかが自転車に乗せて運ぶだけじゃねえか。
薬局だって儲かってるのに、そんな時にだけ偉そうな顔をする薬局って、あっこういう時に出るなって思った。
『ありがとう』で良いじゃない!と僕は思います。」


「別に人間だもの。好きにすりゃ良いよ。
買い占めどんどんやったら良いよ。なめんなよ、と。誰が助けてくれるんだよ!
買い占めしないで下さいっていう政府も嫌だね。企業がトラックいっぱい持って行って、どこかで高値で売る訳じゃないしね。自分の人力で頑張って運んでいくお母さんカッコイイじゃない。」

「反対意見も沢山あると思いますが、エンケンが言ったことだと、ちょっと気にかけて聞いて下さい。僕はそういう奴です」


【僕の音楽は本当に良いの】
【純音楽の道】

【不滅の男】
ストロークが強過ぎて「~でも俺はまたこうして~」辺りでブチッと弦が二本も切れる。
ローディーさんがギターを持ってくるまで、ハモニカで繋いで途中で曲を終わらせることは絶対にしないエンケンさん!
終盤、ハモニカを吹きながら指をビシッと三本立てて、わっしょいサインもビシっとキメる!



「コシミハルちゃんと知り合ったのは、30年前にPlayerという雑誌の取材で、僕の店のワルツで対談したのがきっかけでした。
ディスコに行ったり映画を見たり、遊びました。
一番印象的だったのが、電信柱にこまどり姉妹のポスターが貼ってあって、ある文句に感動してミハルちゃんを誘いました。
会場には新聞の割り引チラシを握りしめたおじいちゃんとおばあちゃんがいっぱいで、まぁ考えたら今のぼくと同じくらいの年齢ですが、おばあちゃんはお葬式みたいなレースの黒の上下を着て、だから会場はお葬式みたいでした。」
会場、笑。


「もちろん面白くて、こまどり姉妹のお姉さんが来なかったのかな。代わりに先生に来て頂きましたって、お断りがあって、とても良いコンサートでした。
今でもそのポスターの文句は名文句だなぁって思ってます。
僕は真っ直ぐな…真っ直ぐだから良いとは思わないけど、突き抜けた言葉は気持ちが良いなぁって。色んなことを凝縮して、ポンって打ち出す言葉ってのは、一番美しいなぁって。
沖縄の闘牛場で見た「コーラはペプシが一番だ!」っていうチラシがあって、カッコイイなあ!流石沖縄、青空にポンと抜ける言葉だなぁって。

こまどり姉妹の方は、僕は未だにこれを超える言葉は無い気がします。
『私たち、まだこんなに元気で頑張ってます』って。」
会場、笑。

「オジー・オズボーンとかこういうのやって欲しいな。
『俺はまだ元気に頑張ってるよ』って。」


「長くなりましたが、純音楽の友、初めて女性を迎えます。コシミハルちゃんです。」
コシさんの登場に会場、拍手。
コシさん着席。
「家の椅子を持ってきました。昔から家で、小学校の時から使ってる学習机です。」


遠「映画を見に行ったね」
越「一番前でね」
遠「一番前で見るの好きなんだよ。今でも好き。なんで前で見たんだっけ?」
越「前に誰かいると黒い山が沢山あるみたいだからって」
遠「今でも小さい画面のとこなら一番前に座るよ。
  スターウォーズ一番前で見たの良かったよ!戦争の真っ只中に入れて、それが気持ち良かった」
越「近すぎてね」
遠「でもこまどり姉妹の嫌だったんだよね?」
越「え?(苦笑)」


遠「ミハルちゃんはすましてるように見えるかもしれませんが、普通に、面白い子です。もう一度拍手を。」
会場、拍手。


遠「ミハルちゃんの曲、可愛い言葉がいっぱいあるんだよね。俺、カワイイってのが一番好きなんだ。ぶってるんじゃなくって、可愛い言葉だなぁって」
越「あ、ありがとうございます」


遠「作家で浜口庫之助ってのがいるでしょ。さらっと重たいこと言ったり…重たいって気障な言い方だけど、良いんだ、音楽は楽しませるんだって。楽しませるのが一番難しいじゃない。だから浜口庫之助が好きだ。
昔、ジャックスが浜口庫之助のことを揶揄して…今は違うと思うけど、若い時はそう思う、思われるかもしれないけどね。軽く見られる。だけど年と共に凄い作曲家だなぁって思って。」


「じゃあ俺の曲を手伝って下さい。
前に湯川潮音ちゃんと一緒にやった曲で、ミハルちゃんにもやって欲しかったので」
【やっと君が僕のことを】


「次はミハルちゃんの曲を手伝います。」
【プティ・パラディ】
プティ・パラディってなんだか言いにくい、というエンケンさん。
「女の子が『ぷち』なんとかって言うの可愛いよね。俺が言っても全然似合わない」
エンケンさんマイクから少し遠い目に、ほとんど生音に近いハモニカとコーラス 。


エンケンさん退場してコシさんのピアノソロ 。
吉田喜重の映画『人間の証明』の映画音楽として作った曲(タイトル不明) と【召し使い】 を2曲続けて。


「実は久しぶりの生演奏なので、すごく緊張しています。」

【逃亡者】
【マリー・アンジュ】を続けて。


「普段はコンピュータばかり使ってるので、ピアノを弾くのも久しぶりで…。」

「地震があってから、すごく気持ちが不安定で…皆さんもそうだと思うんですけど、私たち東京に住んでる人は、色んな情報があって不安を抱えてる人が多いと思います。
今年は新しいアルバムを作ろうと思っていたんで、音楽を創り始めた時だったりしたので、同時に私は舞台も一緒に作る事を考えていて、バレリーナと躍りの事とかを考え始めていた時に、地震が起きてしまったので…
それからは原発のことが気になって。
舞台のことじゃなくて、もし自分がデモをするんだったら、どんなのが良いかなって、毎日考えて。
もしやるんだったら、看護師さんは可愛い白衣を着て、お医者さまは聴診器を首から下げて、ビジネスマンの方は一番自慢のスーツを着て頂いて、皆が自分が自分らしくあれる形をとって、デモとかしたら楽しいんじゃないかとか、今も気持ちが揺れてるんです」


「原発は反対です。そんなことを考えてながら、演奏することが自分の人生にあるなんて思ってなかったので、とても複雑な気持ちです」


リュシエンヌ・ボワイエが歌っていたシャンソン。
日本語の歌詞はコシミハルさん作の【聞かせてよ愛の言葉を】


コシさん退場し交代でエンケンさん再登場。
「ミハルちゃん良いよね。もっと聞きたいよね」 会場、拍手。


「自分の曲をやるのは三年ぶりらしいです。
色んな人とやるのも良いけど、一人でやるのはより責任感が出て、こんなにきちっとピアノ弾く人もいないし綺麗な声で歌う人もいない。もっともっと僕はやって欲しいと思います。思いません?」
会場、拍手。


「もう一曲手伝ってもらいます」
ギターのチューニングを確認したりしてコシさんの出番を待つエンケンさん。
しかし・・・なかなか出てこないコシさん。
「あれ?やっぱり3年ぶり、というと緊張するんだろうね」
でもやっぱり出てこないコシさん。
間を持たせようと何か喋ろうとうーんと唸るエンケンさん。
スタッフに呼ばれて?やっと「ごめんなさい・・・!」と両手で顔を隠しながら恥ずかしそうにコシさん登場。
どうやら緊張でライブの進行を勘違いされていたご様子。
エンケンさん笑いながら「今、たっぷり褒めといたから!」会場、拍手で迎える。

「皆、もっと聴きたいって。もっとやってね」
「す、すいません!あっありがとうございますっ」


「俺もそうだけど、犬も猫もそうだけど、皆自分があるから生きているから、自分のことを、今あることをきちっとやったおくと良いんだと思います。
やたらとなんか、寄付なんかしなくていいよ。無理なんかすること全然ないよ。
誰が何千万、何億寄付したとか、それはそれで、色んな事考えてやってるなら良いけど。
確かに外国の人が日本を褒めてるのは嬉しいよね。」


コシさんピアノ&コーラスの【口笛吹いて】
「あ~♪」が可愛いくセクシーで素敵。
「またやろうね!」と熱く握手を交わして、コシさん退場。



ステージ、オレンジの照明に変わって【外は暑いのに】

ブラブラ手首を回して準備運動ながらグランド・ピアノに移動。
【海の底から覗いた月が】 【宇宙防衛軍のマーチ】と続いて更に!新曲【美しい人】を初披露。


【君にふにゃふにゃ】
【踊ろよベイビー】
「ハイ!」というエンケンさんの掛け声を合図に天井に吊るされたミラーボールがくるくると光り輝きだす。
自分の思い通りのステージ演出にご満足なのか、エンケンさん笑顔でとてもとても嬉しそう!
続けて【満足できるかな】


エンケンさん退場。拍手鳴り止まずにアンコールを求める手拍子に変わる。

「映画、『エル・トポ』(1970年・アレハンドロ・ホドロフスキー監督作品)見たんだけど、神、神、神って言ってんだよね。勝手にすりゃあいいじゃん!なんでも神様って人のせいにするなって!
俺は人間はひとりひとりが神様だから。何十億の細胞の銀河を背負った神様だから、現人神もいらないし、皆が現人神なんだよね。」

「俺はジジイだけど、若い奴可愛いよ。一生懸命やったら、応えてくれるんだよね。
もちろん嫌な若いの、嫌な年寄りもいるよ。
後ろから自転車でチリチリって。自分の道じゃないだろって鬱憤晴らしをしてるみたいで世知辛いなって思うんだけど、どっかでそのジジイが一人でポツンと座ってるのを見て。チリチリチリって鳴らしてるんだろうなって。
暴走族と一緒だね。俺はここにいるんだよ!って言いたいんだよね。でも、やだね。
チリチリチリどけどけどけ!って。そんなジジイになりたくない。今のところなってない。でもそのうちなるかもしれない。」


【夢よ叫べ】
呼吸をしくじったか、今回ラストのキメ技絶叫大回転はくるりと・・・1回のみ!
しかし十分過ぎるほど、長あ~い気合いの入った叫び声だったので、パフォーマンスとして十分!十分!

歌い終わり、フゥゥ~・・・と深く深く息を吐く。そしていつものように猫踊りと大見得を切るエンケン!
コシさんも相変わらず遠慮がちに腰低く登場して、観客から大きな喝采を浴びる。
もう一度ガシっと握手を交わして、純音楽の友として絆を深めあう二人でした。















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